階段下のがらくた部屋

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第2回将棋 電王戦 第1局 阿部光瑠四段vs習甦  

3月23日(土)に行われた第2回 将棋電王戦 第1局 阿部光瑠四段 sv 習甦
113手をもって先手 阿部光瑠四段の勝ちとなりました。

<<各社観戦レポート記事>>
若き天才棋士が見せた"戦いの理想形"とコンピュータの悪手――「第2回将棋電王戦」第一局は人間の完勝(マイナビニュース)
第2回電王戦初戦は人類・阿部四段の勝利!(週間アスキー)
プロ棋士が解説「第2回将棋電王戦」初戦で人間が勝てた理由(日刊SPA!)
【後編】プロ棋士が解説「第2回将棋電王戦」初戦で人間が勝てた理由(日刊SPA!)
(↑どの記事もとってもわかりやすくて将棋のルールを知らなくても読める記事ばかりなのでオススメです)

当日の模様や将棋の内容は各社のレポートのとおり。
阿部四段の完勝といえる素晴らしい将棋でした。

私にわかる範囲で要点をかいつまみます。

・開発者から研究用に”習甦”が提供されていた(最新バージョンではないとは思う+PCのスペックもおそらく低い)
・3/5に自分の年度内公式戦が終わってからほぼ毎日、実際の持ち時間4時間で計20局以上は指した
・採用した作戦は阿部四段がプロ入り前からよく用いていたが、一般的に他のプロはほとんど指さない戦型なためコンピュータが参照するデータベースに前例がほとんどない(前例のない局面で弱点があるとされている)
・事前研究により序盤での端歩の突き越し、後手に△6五桂と指させるのが有効との知見を得て、実際の対局でもその局面に持ち込めた
・時間配分その他に関しても阿部四段の思惑通り、完ぺきな内容だった。

という、阿部四段の完勝となりました。

ここでちょっと御留意いただきたいのは、
事前研究をしていればカンタンに勝てるんじゃないか、と思うのは大間違いということです。
それを最大限生かせるのはあくまでプロの技術があってこそ。
当日の対局は控室などで見ている他のプロ棋士が賞賛するほどの内容でした。

阿部光瑠四段は2011年4月に四段昇段(プロ入り)。
16歳5ヶ月での四段昇段は史上6人目の年少記録で、歴代の面々は…

1位:加藤一二三九段…14歳7ヶ月四段昇段。現73歳。タイトル獲得8期。通算対局数、通算敗戦数歴代一位(更新中)通算勝数歴代二位。
2位:谷川浩司九段…14歳8ヶ月四段昇段。現50歳。名人位最年少記録(21歳)十七世永世名人。タイトル獲得27期。日本将棋連盟会長。
3位:羽生善治三冠…15歳3ヶ月四段昇段。現42歳。タイトル獲得83期(歴代一位更新中)。史上唯一の七冠王達成。6タイトル永世資格保持(史上初)。
4位:渡辺明竜王…15歳11ヶ月四段昇段。現28歳。タイトル獲得12期。永世竜王資格保持。史上八人目の三冠王。

という、そうそうたる大棋士の方々。
半年先に16歳1ヶ月で四段昇段した同い年の佐々木勇気四段と共に
今後の大成が期待される逸材です。

特に持ち時間の短い早指しに強さを発揮して、デビュー年度の第5回朝日杯将棋オープン戦では
いずれも一流トップ棋士を相手に三浦弘之八段戦棋譜データ)、丸山忠久九段戦棋譜データ)を勝ち抜いて予選突破、
本戦でも森内俊之名人戦棋譜データ)を快勝してベスト8に入りました。
この時の対森内名人戦は、奨励会の三段リーグ二位通過で四段昇段を果たしたばかりの阿部四段が棋士の序列においては最下位。
順位戦の頂点に君臨する名人を序列最下位が討ちとったことで話題になりました。

ただ、電王戦のPV内で本人も語っているとおり、時折自爆のような負け方をするのも事実。
朝日杯の二回戦での羽生二冠(当時)戦棋譜データ)ではまさに自爆的展開で大敗を喫しました。
ちなみに今期NHK杯本戦での対郷田真隆棋王(当時)戦でも、あっけにとられるような大敗…。
(感想戦は郷田棋王と解説の佐藤王将(当時)がまるで阿部光瑠四段に指導対局をしているかのような雰囲気でした…)

しかし今回の電王戦ではゆるぎない安定感をもって大勝。
これぞプロの技!という素晴らしい将棋でした。


まずはプロ棋士側が一勝!


さて次は第2局 次鋒 佐藤慎一四段 vs ponanza!!

第2局のソフトponanzaは第22回世界コンピュータ将棋選手権4位。
電王戦記念企画として行われたgps将棋100万円チャレンジでのエキシビションとして
大将戦では約700台のマシンを接続するgpsとお互いマシン1台のみで対局した時には
ponanzaが一方的な展開で勝利を収めていたことからすると、
読みの数よりも指し手を選択する評価関数に比重を置いているソフトと言えそうです。

とはいえponanzaは佐藤慎一四段に貸し出されておらず、実際の力は未知数です。
対局当日に近い条件で研究のできた阿部光瑠四段とは違って
佐藤慎一四段は未知の相手と本番一発勝負で戦わなくてはなりません。
これはいかなプロといってもかなり厳しい条件です…

勝負の行方や、いかに…??


第2回 将棋電王戦 第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza(ニコ生中継/タイムシフトあり)
対局日時:2013年3月30日(土)10:00対局開始
大盤解説会場:ニコファーレにて午前9時10分開場~終局まで(有料席あり。ニコニコプレミアム会員は無料!知らなかった!)
持ち時間:各4時間(昼食休憩あり)
棋譜解説:日本将棋連盟モバイル(有料)

第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza(プロモーションビデオ)
佐藤慎一四段プロフィール
ponanza開発者山本一成氏インタビュー
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category: 将棋

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