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階段下のがらくた部屋

ハリー・ポッターの感想・考察から日々の雑事まで。だったのが色々あって将棋とか。

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第30期竜王戦七番勝負  

2017年10月20日、渡辺明竜王羽生善治棋聖が挑戦する第30期竜王戦が開幕しました。



今期から加わった叡王戦を除く7つのタイトル、竜王、名人、王位、王座、王将、棋王、棋聖。
2012年に将棋ファンになった私が、羽生さんが番勝負を戦うのを唯一見たことのないタイトルが、竜王戦でした。
数年前にも一度挑戦者決定戦まで進んだことはありましたが…

とにかく、今回が初めて見る羽生さんの竜王戦。
そしてもちろん永世竜王資格、ならびに前人未踏(おそらく)空前絶後の永世七冠の資格がかかった戦いです。

2008年の初代永世竜王資格をめぐる伝説の竜王戦は、当時リアルタイムでは見ていませんがもちろん知っています。
将棋に興味をもって調べ始めてわりとすぐのころに、この時の情熱大陸の映像なんかも観ました。
将棋界というところは兎角、フィクションでは盛りすぎでボツになるような設定盛り盛りの出来事が起こるのですね。

それから9年。
そのあとにも羽生さんの挑戦があり、森内竜王、糸谷竜王が誕生し、
そしてめぐりめぐって第30期は三度の渡辺-羽生ゴールデンカードとなりました。
そうです。
羽生棋聖が挑戦する竜王は渡辺竜王でなくてはなりません。

将棋ファンになった年の冬、羽生棋聖の竜王戦での因縁を知り、永世竜王資格の「忘れ物」のことを知ってから
私はNHK将棋講座テキストの次の一手問題のハガキを送り続け、(実力は今でもまったく初段に遠く及んでいませんが!)
一応「初段免状を取得できる資格」だけは手に入れていました。
それはひとえに、羽生さんが永世竜王資格を獲得したその時に免状を申請するためです。
いつその時が来てもいいように、申請する資格だけは持っておこうと。
(そしてその間に実力も少しずつ近づけていけたらいいなと)(全然まだまだだけど)

第30期竜王戦の日程と開催地は以下のとおりでした。

  • 第1局 10月20・21日(金・土) 東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」
  • 第2局 10月28・29日(土・日) 岩手県大船渡市「大船渡市民文化会館」
  • 第3局 11月4・5日(土・日) 群馬県前橋市「臨江閣」
  • 第4局 11月23・24日(木・金) 新潟県三条市「嵐渓荘」
  • 第5局 12月4・5日(月・火) 鹿児島県指宿市「指宿白水館」

\週末開催が多い/


そして、注目すべきは第1局!東京都渋谷区!!
しかも、竜王戦プレミアムと題しての 公 開 対 局!!!!
一瞬の迷いもなく銀将コース(2日目フル)を申し込みました。
JT杯や朝日杯、そして将棋まつりの席上対局は観戦したことがありますが、
タイトル戦の対局を直に観戦するのは初めてです…!


■第1局 10月20・21日(金・土) 東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」
中継ブログ ・棋譜中継

第1局1日目が始まって、羽生挑戦者の先手で相掛かりからもういきなり激しい展開に。
そのまま封じ手となり2日目も朝から踏み込む踏み込む。
お互い引くに引けない感じで、心が休まりません。

対局場のセルリアンタワー能楽堂は渋谷駅前のホテルの地下にある異空間。
外の雑踏とは別世界の静寂な場所。
朝の封じ手開封と昼食後の再開時に対局を観戦しました。



JT杯も朝日杯ももちろん公式戦の真剣勝負ですし、緊張感に包まれているのですが
なんというかもう、全然違う。
大勢の人がその場にいるのに、水を打ったような静けさ。
そしてそれ以上に張り詰めた緊張感。

望んで願ってその場にいるわけですから、貴重な光景を一瞬でも見逃したくない、という欲求と同時に
一刻も早くこの極限まで張り詰めた空間から逃げ出したいという本能がせめぎ合う。
なんだこれ。こんなの経験したことない。

本当に貴重な体験でした。

第1局は昼休明けに目の前で見た▲5五銀から緩みなく攻め切って快勝。
この上ない幸先の良い出だしとなりました。


第30期竜王戦第1局2日目 竜王戦プレミアム銀将コースの1日。


■第2局 10月28・29日(土・日) 岩手県大船渡市「大船渡市民文化会館」
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第2局は渡辺竜王が先手で後手が角換わり拒否からの雁木形。流行りの戦法ですね。
第1局第2局と羽生棋聖が積極的に攻めていこうという姿勢を感じます。
またもや激しい展開になり、後手の攻めが細いながらも、金銀逆形の急所をとらえて異筋の桂打ちからまたも快勝!
第2局を終えて2-0と1-1ではまったく違います!!


■第3局 11月4・5日(土・日) 群馬県前橋市「臨江閣」
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土日開催だし東京からも近いし、ということで現地に行く気満々だったのですが残念ながら抽選ではずれてしまいました。
ホテルもとっていたのにー!( ;∀;)
第3局は羽生棋聖が先手中飛車!!

朝日杯決勝や銀河戦でも渡辺竜王相手に先手中飛車を採用して勝っていましたが、ここでも意表の採用!
第3局の戦型は、もしかしたら渡辺竜王が振り飛車をするかも?と思っていましたが、まさかまさか。

しかし結果は渡辺竜王の勝利。
シリーズ成績を渡辺竜王から見て1-2としました。


■第4局 11月23・24日(木・金) 新潟県三条市「嵐渓荘」
中継ブログ ・棋譜中継

渡辺竜王先手で最近では珍しい矢倉戦で、お互いが3筋7筋の歩を交換して早い戦いへ。
早囲いに行こうとした先手玉頭に集中砲火を浴びせ、終盤戦に入ったところで
羽生棋聖以外の誰にも見えていなかったすさまじい寄せをさく裂させて快勝!

△8八金~△6八飛の手順が美しくて、10回くらい並べました…(うっとり)


■第5局 12月4・5日(月・火) 鹿児島県指宿市「指宿白水館」
中継ブログ ・棋譜中継

羽生棋聖先手で角換わりへ。
最近は角交換を避ける指し方も多いですが、渡辺竜王はあまりやらない印象です。
後手は△6二金△8一飛型へ。
実はこの将棋のつい5日ほど前にA級順位戦があり、このお二人は手番も同じで△6二金△8一飛型の角換わり腰掛銀を指していました。
番勝負の最中に同じ相手と当たるとは、運命の綾というか、トッププロの宿命というか…。

例の「初代永世竜王対決」となった2008年の竜王戦でも番勝負の真っ最中に朝日杯で対戦がありました。 そのシリーズの結末は皆さまご存じのとおり…。

私は内心とても落ち着かない気持ちで順位戦を見ていました。
順位戦自体もとても大切ですし、しかも別棋戦とは言えこのタイミングでの対戦は
いわば竜王戦第4.5局みたいなものです。
勝てばダメ押しになるけど、でも2008年のことがどうしても頭をよぎる…

竜王戦が終わったあとで羽生さんが「2008年の時のことを思い出した」と語っていました。 過去を振り返らない、負けを引きずらない羽生さんをしてもあの竜王戦はやはり特別大きな勝負だったのですね。 順位戦の結果は、羽生棋聖が角をぶった切っての猛攻で快勝!!!
攻めに攻めて後手玉を引っ張り出してから一転して玉ではなく角を仕留める緩急自在の羽生棋聖らしい将棋でした。

その順位戦と手番と、△6二金△8一飛型なのも同じ。
どちらがどこで手を変えてくるのか。
手を変えたのは後手の渡辺竜王でした。

順位戦では受けていた9筋の端を受けないで、その間に攻めていこうという作戦。
後手が銀を繰り出したところで、この将棋は後手がせめて先手が受ける展開になるのかな?と思ったら
いきなり▲4五銀とぶつけていったじゃないですか。
この形では成立しないと思われていたらしく、解説のコメントがざわつきました。



馬を作られてどうなのか、と思っていたら封じ手では飛車を切って馬と交換に。
第5局も積極的に主導権を握りに行く羽生棋聖。

後手の△6二金△8一飛型を咎めた形になり、的確に急所をとらえて攻め立てます。
相手の竜を追いつつ攻防の駒を盤上にどんどん増やし、金で弾かれた馬を逃げずに紐をつける形で取られそうだった香車を逃げ、さらに1歩も回収。
こんな味のいい手が他に存在するのかという味の良さ。

最後はタダのところに香車を打つのが決め手となり、ついに渡辺竜王が投了しました。

羽生棋聖が竜王位を奪還!
永世竜王の資格を獲得と同時に永世七冠の達成となりました…!
もっと大喜びで飛び跳ねて喜ぶのかと自分で想像していました。
でも、全然そうじゃなくて。
お腹や胸のあたりがじわじわと温かいものが広がっていくような、こみ上げてくる幸福感に満たされました。







当日夜に新橋のHUB(ハブ)で将棋仲間と合流して祝杯をあげましたが、
お酒の味が全くわからなかった。
喜びを語っては手にした号外をみつめてため息をつく、の繰り返し。
そんなテンションのあなたは見たことがない、と言われました。


局後インタビューや直後の記者会見で羽生竜王が語った言葉は
「これが最後のチャンスかもしれない」
「自分らしい将棋を」
「悔いの残らないように」
といったものでした。

背水の陣で臨む覚悟、積極的に主導権を奪いにいく決断、そしてここぞという機に踏み込む勇気。

その言葉に偽りはなく、想いが一局一局、一手一手となって
盤上に表現されていました。

特に第4局の△8八金~△6八飛の手順は、まさしく「白眉」でした。


その後個人的に祝賀会(と称した飲み会)をし、お祝いwebページお祝いグッズを作り、就位式にも参加して直接お祝いの言葉をお伝えして、
関西の中継・観戦記者である潤記者による永世七冠達成記念大盤解説会のお手伝いをし…そこからさらに国民栄誉賞ですよ。


もう、お祝いの言葉は聞き飽きたでしょうが、何度でも言わせてください。

羽生竜王、おめでとうございます!
そして、ありがとうございます!


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